今週来週にかけて、ヤマダテツがモンゴルにRRM2001の試走に出掛けております。現地からOVをお届けする予定ですが、本日はSSER PRESS Vol.38 から黒川吉美の苦悩のラリーレイドモンゴル1997の12日間大会本部の裏話をしちゃいましょうか。の第5編をお届けします。
オアシスじゃなきゃね。
さぁ再びビバークへ向けて出発。24:00、もう寝静まってるだろーね。このあとの分岐で明日のCPへ向かう小河さんと別れる。大変助かりました、Thank you!ルートは湖を西から迂回して、明日のオンコースの一部を逆走してビバークへ向かう。すごい登りが続く。1発目を登り切ったところで#14パンク。もう全員でその場に座りこんじゃいました。ギヴアップ、私は正直もう疲れ果てていた。まだETAP3、何が悪かったの、もう一歩も進めない。第1本部隊は壊滅状態。一昨年、昨年と私はラリーの運営はとにかく先へ先へ進むことだ、と学んだ。
それより私は山田が「素晴らしいヨ」と語るデューンのビバークを一目見てみたかったの。でテラノ1台ででも・・・・と先へ進むことにした。明日のコマ図を逆読みして進んでいるのだが地形が変わりすぎているのと漆黒の闇の為に周囲の風景が見えないのでオンルートを探すのが一苦労。やがて東の空に朱が差してきた。既にM1、M2はスタート。
やっとビバークまで数キロまでやって来るとデューンを越えて博田君が又々ビョ~ンと走ってきた。続々とやってくるバイク達を見送ってバイクと四輪のスタートのわずかのスキにデューンを駆け上がりスタート地点(つまりビバークってことよね)に到着すると何と何と四輪のスタートのトップは#107横川/治武組ではないの。「まぁまぁ去年は無念のリタイアをした治武君、今はどんな気持ち?緊張してる?充実してる?頑張ってね・・・・。」と元気に砂を蹴散らしてスタートして行った。「クー、カッチョイイ」デューンの上からのスタートは、それはカッコ良く、又その景色の素晴らしいことったら。月牙泉(敦煌にあるのね)のような川に降りてみると、それは冷たくて気持ちの良い川で手と顔を洗うと心まで洗われるようだった。
そして又新しい気持ちがこの小川のように涌いてくる。この川は乾いた砂漠から涌き出して砂丘の中にオアシスを作る。まるでラリーの本部隊の役割を示しているようだった。激しい闘いの末に辿り着くビバークはラリーのオアシスじゃなきゃね。
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