No.0330 – Organisation Voice 2001/07/10

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今週来週にかけて、ヤマダテツがモンゴルにRRM2001の試走に出掛けております。現地からOVをお届けする予定ですが、本日はSSER PRESS Vol.38 から黒川吉美の苦悩のラリーレイドモンゴル1997の12日間大会本部の裏話をしちゃいましょうか。の第4編をお届けします。

試走隊情報 10日現在、ジンストの南側に位置するETAP7の200km地点の緑のじゅうたんの中でビバークです。試走隊は全員元気です。


ヘリで飛ぶのも大変なの。
ところでNO.1 Heliの話をしよう。一昨年と昨年の半分、私はHeliに乗っていた。これが結構ツライ。ましてNO.1 Heliはずっとオンコースを飛ぶのだから大変な苦労なのだ。大体全開で競技を出来るのはこのNO.1 Heliが居ればこそなのだ。みんなの知らないところでの救出劇やミスコースをして国境へ向かうマシンを誘導したり、Heliの燃料量と飛行時間と緊急出動の予測や緊急移送の為のプログラムをいつも考えながらのフライトなのだ。

しかも上空からGPSとコマ図でナビゲーションしてオンコースが飛べるのは山田しか居ないのである。「GPSで飛行速度を見て1秒間に何百メートル進むか一瞬で計算して、距離計のかわりに秒針で距離を測り、分岐を見つける、しかないんだよ。」と彼は言う。つまり180km/hで飛んでいれば彼の言う「キロ20秒」つまり1キロ飛ぶのに20秒かかる、で1秒に50m。で「3.5km先Y字左」なら「70秒」という風に瞬時に計算して頭の中で70を数える、と60くらいではっきりしたY字が見えてくる」とパイロットがピースサインのように指を出す。「右か左か」と聞くので彼の左の指を曲げてやる、と「OK」と操縦桿を右にタオすのだ・・・・そう聞いててもスゴイなぁと思う。

たぶんみんな何気なーく飛んでるように見えるように見えるだろうけどコックピットの中は大変なのよ。だからHeliがやって来て「土ボコリ」をかけられても怒らないでね。もちろん映像を残すという仕事もあるけど・・・・誰の為でもなく参加者全員の安全確保の為に必死で飛んでるんだからね。

そんなところで話を戻そう。 再び#14トラックは止まった。又々チューブを引っ張り出して裂けている箇所をチェックしている。パンク修理もこれで2ケタになってきた。で、みんな修理のベテラン。#14のドライバー、ダワも助手のガンボルト(18歳)、ティンギス(通訳、若干23歳で2歳の女の子のパパ)、山ちゃん、松田君のそれぞれ役割もおのずと決まってくるから不思議。まだこの頃にはみんなに笑顔があった。寒ーくなる山ちゃんのジョーダンもまぁギリギリのところでうけてはいた。

が、この時すでに20:00。ビバークでは楽しいハズの夕食の頃だ。エマージェンシーの食糧は何とかなったにしても朝食やランチパックなどを積んで#12、#13コンボイで菅野さんに先を急いでもらうことにした。しばらくして「#13トラブルでストップ」と菅野さんから無線。ビバークまであと40kmだっていうのに。生きている#12で食糧のみ積んで出発させる。 私達とそのトラブルで止まっている#13が合流したのが23:00、その後の350km地点には苦戦している私達を待ち続ける給油班とコース上で遭遇。給油を受けている間、私はクルマの中で寝てた。給油班は最後に通過する隊の隊長は女性だ、と聞いていたらしくみんな会いたい、と言ってたらしいが眠っている私をみて通訳のティンギス君がどーやら適当にその場を言い繕ったよーだ。


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