No.0328 – Organisation Voice 2001/07/06

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今週来週にかけて、ヤマダテツがモンゴルにRRM2001の試走に出掛けております。現地からOVをお届けする予定ですが、本日はSSER PRESS Vol.38 から黒川吉美の苦悩のラリーレイドモンゴル1997の12日間大会本部の裏話をしちゃいましょうか。の第2編をお届けします。


テラノ、泳ぐ
で、その愛媛師団総勢10名、車両4台(テラノ+トラック3)は7月20日10:00チンギスハーンホテルをホーンの音も高らかにイザ出発。もう頭の中は「軍艦マーチ」が鳴り響いてる。しかし嫌な予感の1発目は170kmポイント。17:00 #13ガズトラックが1回目のストップ。修理には3時間を要した。再出発20:00。本日の目標走行距離520km。予想到着時刻、出発前7月21日未明。現在のところ予想到着時刻不明。これ以降#13ガズトラックはアベレージが上がらズ。7月21日6:00、それでもビバーク予定地点まで直線距離で25kmまで接近してる。ところが目の前の道は朝日に輝く巨大な湖の中に消えている。迂回路ナシ。「ワレ前進不能」の連絡をすべくインマルサット電話をセット、ウランバートル チンギスハーンホテルの柔らかいベッドの上でスヤスヤと眠っているULN本部長の携帯電話を鳴らす、と同室の山田が不機嫌そーな声で出る。どうも一晩中、CP隊やら第2本部隊やらルート上に展開中の各隊から連絡が鳴りっぱなしのよーだった。

ところで、そんなことより眼前の湖をどう渡るかが問題だ。先ず#12ガズトラックがアタック。水しぶきを10mも(?) 噴き上げて進む進む。「イケー、もうちょっと」というところであえなくストップ。車は沈む、荷室も水没。「食糧やランチパックが濡れる~。」この救出に2時間・・・・で8:00。テラノで地元の人に浅瀬を訪ねながら少しずつ渡っていくのだが・・・・大きな深い川があって渡れない・・・・と思った頃にトラクターが出現(オ~神様!)。しかし有料、5000Tgを払わないと渡らせてくれない。(あとで知ったのだが、ここに有料のトラクターが居ることを山田は知っていた。前夜CP2のL/Cは、これに引っ張られて渡った・・・・との報告が入っていたよーだ。)テラノが泳いでいる・・・・というか接地感が全くナイのだ。もちろんエンジンは切って水を吸わないよーに。フロントウインドウの真ン中まで水が来てるの、信じられる!?このあと電装系のチェックに時間がかかるのね。

で、やっとビバーク予定地に到着したのは12:00。しかも本来の予定地の川の畔りは水びたし。26時間の長旅の末に大急ぎで本部の設営をしなければならない。10人のスタッフで必死でしても3時間はかかる大仕事だ。私は気が強くても力が無くて、こういう時に役に立たない。来年はオフロード用のフォークリフトと4×4バギーで引っ張るカーゴトレーラーを作って・・・・。でも重たくてダメかもしれない。とにかく、水から食糧、タイヤやオイル、発電機に照明機材、テーブルやイス、細々したものをカウントすればスゴイ量なの。それにHeliがやって来て医療機器にエントラントのバッグ・・・・ってなればもーうスゴイ。で、今年は特に環境面を強化しろっていうので廃油処理までやってしまう焼却炉(これは佐伯さんが作った)で一晩中、火の世話と夜間のキャンプエリアの定時巡回も本部隊の任務で全く寝る時間なんてゼロ。

ところでこのETAP1、GARRRRの打田さんはSSスタート85kmの地点でマシントラブル。今年もオフィシャルと化してカミオンバレイに乗ってたらしい。「いやぁ勉強になった」とその1週間後にどこかのビバークで会った時に話してた。本当のオフィシャルの苦労を感じてくれたのだろう。来年の白いツナギを用意しておこうかしら。


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