「北の島」に対抗「方向感覚について」
僕は子供の頃山によく登っていて、地図とかコンパスとかが大好きで「大きくなったら地図やさんになろう」なんて考えたときもありました。過去のパリダカ、まだGPSの無い時代、それにモンゴルのコース制作(試走)の時、僕は「頭の中にジャイロがある」なんて言い放っていました。世界中のどこの都市でも「北はあっちだな」と認識して、確認のために手元のコンパスを見て「よっし、合っている」としていたものです。そうすれば、おおむねその都市の性格も把握できて、風水じゃないけど、そういう地政学的なこともおおよそ見当がついたものでした。
まあ、それでこそ未知の大地に飛び込んでいく勇気もあったわけでしたが・・・・・ところが最近「方向感覚が、とても狂い始めた」のです。これは老化の一種かと片付けているのですが、本人としてはとても怖いのです。それは方向・・・のみならず美的感覚や、マーケティング的な感覚やらにも連動しているように思えて仕方ないからです。
2001年のモンゴルの大会中のことです。体調不良を訴えるメディカルカーのドライバーに代わって1日だけ運転をしました。目的地は砂漠の真ん中「バロンバヤンウラン」という町。クルマは二ッサンサファリ輸出モデルだから正しくは「パトロール」乗っているのは僕のほかは通訳、医者の3人。スタートしてしばらくすると距離を示すマップツインが止まった。CP1の到着は最後尾。カミオンバレイはひとやま東のルートで行っちゃったみたい。「まあいいか」とGPSを頼りに走っていると「どうもGPSがおかしい」ことが判明。いったいここはどこなのか、どちらの方向に行けばいいのかわからなくなった。しかし、そんなことを言える相手はだれも乗っていない。信頼しきってぼんやり外を眺めながら「けが人とかマシントラブルでストップしてないなあ」と考えているか寝てるかだ。「まいった。」思い描いたルートは狂ったGPSで修正したものだから自分の中でまったく分らなくなったのだ。せいぜい天頂にある太陽が頼りなくらいだ。遊牧民の居るようなエリアならいいのだが、それも望めない。
遭難とはこんな感覚なのかなあ、さあどうなったのでしょうか、事の顛末は次回。
きょうの一枚
なんと第1回SSERの写真が2点!町内パレードに向かうカットと、新設なった林道での走行風景。「僕が写っているう」という方にはLEDのランタンとフラッシュライトになる2WAYのランプなどをプレゼント。でも次に更新されるまでの1日だけの間にお申し込みくださいね。でもさすがに第1回大会では・・・ですねえ。