「深草、無念のリタイア」- 2014/01/07 (火曜日)
ETAP2、この日MOTO部門は25台のリタイアが確認された。
残念なことに一人のモンゴル人ライダーと、深草もその中にいた。
深草は、転倒の際に腰を強打し立ち上がれない。骨折等は無い模様で、
いわゆる全身打撲状態だろうか?本人は元気だそうだ。
電話をしてみたが、時計を気にせずにかけたものだから、
深夜の3時だったのでまたにしようと思って切った。
この手の競技は、いつも不思議だ。どんなに注意していても普段に経験したことの無いようなことを経験する。壊したことの無いような部品を欠損し、したことのないような転倒をする。
慎重な彼の事だから、無理はしなかったんだろうと思うが、周りを見たらみんな自分よりすごいやつばかりに見えて、自分を見失うことが多い。
リザルトを見れば必死で紡ぎだした自分の時間をはるかに上回るタイムで、まるで陽炎のかなたのような位置にトップクラスが存在する。
そんなのは意識することは無い。と、自分にそう言い聞かせるのは残念ながら強く意識して入り証拠だ。
あれだけ頑張って走ったのに、半分もの時間つまり2倍のアベレージで走るやつらがいることに驚き戸惑い自身を見失う原因を抱え込んでしまう。
でもあえて深草に言う。この結果は長年かけてはぐくんできた夢が潰えた瞬間ではないのだ。新聞には「夢を背負って走る」という「???」なことが書かれていたけど、実は夢が現実になった瞬間なのだ。
夢、という曖昧で模糊とした言葉でダカールは語れない。
最近よくサッカー選手が「良く準備をして臨む」というような発言をするけど、その語源はダカールじゃないかと思うほどに執念深い準備が99%、夢だとか運だとかは1%にも満たない。
1988年、石原孝仁がリタイアしたテネレで、翌日は菅原さんのリタイアをテネレで見た。
石原は「直せないのか」と聞くボクにボンネットの上から、「無理だ。」一言そう言った。
菅原さんも、ボンネットの上にいた。
「どーしましたか?」と聞くボクに
「早く行きなさい。」と。
悔しさは男を磨くなあ。あとになってそう感じた。
ダンディズムは、悔しさと失ってきた栄光への道のりの途上の挫折の数で決まるのだ。本当にそう思う。
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