2011/09/05
「秋は、夕暮れ」
みなさん「ボクは冬が好きだ」とか
「私は夏が好きだ」とかよく言うのではありますが、日本人の心情にはやはり「秋」なのではありますまいか。
「ボクは秋が好き」
って、なかなか言いませんね。
日本人もデジタル化して、曖昧なもの微妙なニュアンスが分からなくなったのかもですね。
いやでも秋です、ボクは。
フランス人もそう。
秋の日のヴィオロンのため息の身にしみてひたぶるにうらがなし・・・なんてのは寂しさに宿を立ちいで ながむれば いずくも同じ秋の夕暮れ。
とほぼ同じように読めますし、その寂寥感は実に魅力的なのです。
林道を抜けて秋の西日を受けながら家路を急ぐときの、あの気分。山の家々からは煙が立ち上り、ふと懐かしくおいしそうな匂いだったり風呂を沸かすかまどの匂いだったり。
すべてはこの寂寥感が家の温かさ、人の大切さを思い起こさせます。初期のSSERは夕暮れから日没後の林道を抜け、煙立つ大会本部のゴールへ駆け込むという心の動きがテーマだったかもしれません。
台風一過の今日の松山っていうか田舎にあるわが事務所は、秋空が広がり黄金色の稲原には赤とんぼが群れ飛び、まことに「ここに居る喜びに心が満たされます。」特にこの数日の台風の空は、怪しく不穏な雲を西日が照らすさまなどは神々しくもありまた禍々しくも見えて楽しめたものでした。
SSERをはじめて27年。その多くは9月に開催されていました。むろん8月開催もありはしましたが、9月です。黄金色の田に真っ赤な彼岸花がボクのSSERの原風景です。その準備をはじめるころは、まだ田植え前くらい。毎日毎日バイクで走りに行く頃は、山の棚田に若い稲が爽やかな風になびいているころ。
ほぼルートも決まりかけた頃は林道で一服してると、近くの農作業のおばさんが取れたてのトマトを「食べなさい」と持ってきてくれたので8月だったのでしょうか。数日の山の生活から久しぶりに降りようとした時に立ち寄ったお店のテレビで見た「日航機墜落」のニュース。あれから何年、って言われるたびにSSERの開催年数と重なることに愕然と。
だから
「日航機墜落っていつだった?」
という話になると間に髪をいれず
「1985年8月12日だよ。」
とボクは言えるのです。
歳月はひたすら過ぎていきます。秋はまるでその象徴のように、訪れては過ぎ行く時をひたすらに感じさせてくれるということでしょうか。
きょうの一枚
ボクが落書きのように書いたSSER3DAYSのルートプラン。
スキー場がフィーチャーされていますが、とにかく快適な林道の宝庫のこのエリア。工夫を凝らしてルートを構成中!!オタノシミニ。
3DAYSのサイトはこちら
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