「七沢温泉の闘い、後編」

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2011/09/01
「七沢温泉の闘い、後編」
さてETAP2が終わったところまで書きました。
ここまで2日間約1000km(リエゾン225kmふくむ)菅原Vs尾上の闘いはいかに。
ETAP2終了時点で菅原/若林組は12時間59分26秒。総合17位AUTO部門8位。前を行く日本人は塙郁夫選手と池田秀仁(BMW)の2台!なんという快進撃ぶり!?
一方尾上/石原組は14時間21分58秒の総合26位、時間差こそ1時間20分ばかりですが、なかなかのポジションです。
そしてETAP3は今大会の中ではもっとも短いもの。当初の発表より少々SSが伸びたものの280kmのハイスピードで暑い戦い。一部にはナビに苦しむかと思われるところも。尾上/石原組はここで少しでも肉薄しておきたいところ。しかしここでも菅原/若林組に先行を許してしまいます。
菅原/若林組この日3時間52分43秒 70km/hオーバーのアベレージはマシンの性能を考えるとかなりなもの。ちなみにこの日トップタイムは塙/エンフトル組の2時間40分52秒。アベは120km/h!?そして尾上/石原組は4時間02分55秒。10分の遅れです。
菅原/若林組は総合でも16位へひとつアップ。ムフフな感じです。尾上/石原組はというと前日の26位から23位へ軽くジャンプアップ。勢いがつきます。
勝負は山場のETAP-4.距離は短いもののリエゾンでデューンありSSは後半にゴビの最深部恐竜の谷を越える暑くハードなもの。ナビミスは大きなタイムロスの原因となる難しい1日。
ここで菅原/若林組も遅れました。27位でゴール。タイムは8時間19分13秒。尾上さん逆転の千載一遇のチャンスのはずでしたが・・・実は尾上/石原組は痛恨のマシントラブル。RCPがこの南ゴビ唯一の町ゴルバンテスだったことに救われなんとか戦線復帰。RCPの1時間のレストタイムもフルに使ったもののこの日は12時間34分も費やしてしまい、総合でも29位と大きく後退。時間差はツイニ4時間12分も開けられてしまった。
翌日はゾーモットの休息日。
「しゃない、七沢温泉予約しとくよ。」
と発言内容は弱音なのですが、まだまだ闘志溢れる尾上さん。
なんだか休息日以降に波乱の予感。
そうなんです。休息日開けのETAP-6、547kmの長丁場。尾上/石原組、乾坤一擲の走りで20位でフィニッシュ。タイムは8時間59分28秒、・・それにしても8耐を毎日走る感じすかね。菅原/若林組9時間24分15秒。なんと25分も挽回しました。あと2日。チャンスはまだまだとマシンの整備に精を出すふたり。
さらにETAP-7も尾上/石原組に軍配が上がります。430kmも走ったところにあるデューンのなかで2台のマシンは出会います。デューンを知り尽くした菅原。経験ならことちらも負けない尾上のナビ石原。
スタートは7分後の尾上/石原組。勝負はこのデューンをいかに抜けるかというところ。しかし2台がここで出くわしてしまったのも勝負のあやかもしれません。互いにデューンを超え、わずかに5分ほど上回ったタイムで尾上/石原組がゴールします。砂丘の中で2台並んで降る姿には、真剣勝負の火花が見えて取れました。きっとその写真は、雑誌や写真集の表紙を飾ろうかというくらいのもの・・・赤松カメラマンが出し惜しみをしていなければですが・・・
こうして最終日を迎えるわけですが、最終日の時間差はスタートタイム差8分。そして終わってみれば菅原/若林組は総合16位という驚きのリザルト。並み居るKTMらを蹴散らして、です。タイムは45時間12分42秒。尾上/石原組は困難なトラブルを無事にリカバリーして総合22位50時間35分44秒。
まさに舌戦いや熱戦でした。粘戦だったかもしれません。
この模様はFUTURE Vol.7にて掲載予定です。

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