2011/06/24
「ラリーモンゴリア、ルート考。」
昨日は、今回のラリーのハイライトのひとつ、恐竜の谷について書いた。ならば、やはりゾーモットについても書いておこうと思う。
ゾーモットを見つけたのも、恐竜の谷を見つけたときと同じだった。モンゴルの試走をTV番組(CXのゴールデン!2週連続)にする!2000年だか1999年だったか・・・そのTV番組のDVDすらないのが不思議だけど。石原孝仁さん。。。なるほどザワールドでもディレクターを務める・・・そうそう西安-パリも、チョモランマも・・・一緒に行ったもの。今年のタクラマカンも一緒に行こう!!
スイマセン、話がそれました。
ゾーモットとはモンゴル語で「100本の木」という意だ。いまは100本もの木はないが、そう30本くらいだろうか。樹齢は1000年以下のものは無いと言う。
それもそのはず、この地域は広大なシベリアの森林地帯だったのだ。砂漠化によって森林の後退が、いや森林の後退によって砂漠化が進んだ・・・どちらでも同じだけど。それが1000年前だ。
サハラもそれと同じくらいかも。
しかしゾーモットにこの100本の木が残ったのは、不思議な地下水脈があるからなのだ。小さな湧き水があってそこにはラクダたちが集まる。ゾーモットをオアシスと呼んだのはそういうことだ。
参加者の中には美しい小さな湖があって、ナツメヤシみたいなのが繁茂しているイメージを描いてきたりもする。そんなオアシスだったら素晴らしいけど、いやいやゾーモットは、悪くない。
話を戻そう。なぜシベリアの大樹林地帯が北上して消え去ったかはともかく、その時にまずこのエリアには広大な森林地帯が残った。ヒグマが陸封され、北に後退した樹林地帯へは、行けなくなったのだ。イトウの陸上版だ。ゴビヒグマと呼ばれ、ゾーモットのすぐ近くは広大な自然保護区になっている。潅木しかないのだが人間の手によってえさを与えられ、いまでも数頭の個体は確認されてはいるが。
写真はちょっとお借りしてきたもの。
絶滅の危惧は通り過ぎている状態だ。
1000年もの間に消えていった森に、細々と生を繋いできていたのだ。
ゾーモットはそんな保護区にはさまれたわずかばかりにルートを延ばすことを許されたエリア、そんなことも手伝ってわれわれは、まさに聖地と呼んでいる。しかし金を探す者たちの轍は、そんな保護区へも容赦なく伸びている。
またこのエリアから出る石炭を中国側がアプローチしてきていて、ゾーモットまで鉄道を引く!なんていう話も近年あった。
最近モンゴル政府も自然環境の保護については、真剣に取り組んでいるように思うのだが。
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