「阿部さんが来ました。」

Pocket

2011/03/21
「阿部さんが来ました。」

石巻商業高校にあるSSERの本部テントに昨日、阿部さんがこられました。今年モ ンゴルにプレエントリーしてる方で、我々も安否を心配しておりました。阿部さ んは仙台に本社を置き、市内や沿岸エリアでも船舶用の燃料を供給することを主 体とする会社を経営している方です。従業員やその家族らの安否と、沿岸部でダ メージを受けた自社の設備を調査中に立ち寄っていただきました。

我々の活動に大変な深謝をいただいて恐縮の限りです。さまざまな話をしました。 もちろん将来のことも話し合いました。この地域の再興の道筋などについても議 論を交わしました。政治や行政主導では硬直してしまってどうしようもない、と いう点で大いに一致を見て、最後は二人とも涙ながらに握手を交わして「今年は 無理だろうから、来年のモンゴルで会おう」と別れました。

そのあと、TDRの開催の決心をしてSSERの事務所に連絡を入れました。準備は間 に合わないだろうし機材の多くは石巻に来ているのですが、それを置いてでも 「やるべし」との結論に至りました。それは次のような思いからです。

昨日も書きましたが、ラリーの仲間のネットワークとその機動力は、自分たちだ けの能力ではありません。ふと考えてみたらこのテントに今いる人たちは、みん な日本の違うところにすんでいます。まあボクと厚主君、正井さんと秦葉くんは 同じ?かもですが、みんなラリーで知り合った仲間です。全員がモンゴルのオフィ シャルやラリーの経験者たちです。どんなことでもお願いすれば、朝飯前で片付 けてくれます。

現にいま4時30分ですが、みんな次々と起き出して作業を始めています。指示系 統や命令系統は不要なのです。いまボクが何を考えてるか、何が不足しているか、 なにも言わなくても感じ取って自律的に動いています。

現在も多くの方が、こちらへの参加を表明していただいております。本当にあり がたく、その思いに深く敬意を表します。いただいたメールに返事を書くのも遅 くなっています。主に被災者たちの通信が妨げられないように、夜がまだ明ける 前とかにネットにつなぐ時間を多く取るようにしています。

こうしてネットワークは確実に、ラリーのときに培った厳しいあの瞬間の積み重 ねが結果として、他者に思いを寄せることを行動に移せる力を身につけさせた、 とそう思います。

石巻は昨日には部分的に電気が復旧しました。漆黒で不安を掻き立てる夜も、多 少の人工の明かりは、不安を和らげます。信号も一部では回復して、少しだけで すが通行がスムースになってきています。したがって道路も復旧、物資輸送の大 型はともかく中型以下の車両は通行できる規模になり、大量の支援物資が運び込 まれてきはじめました。

われわれの能力とニーズとのマッチングをしなければなりません。昨日はまだ到 達できないエリアへ調査チームを2名(佐藤、厚主)派遣しましたが、結果的に 到達できていません。

本日も現地の社協(社会福祉協議会)を支援して、物資の運び込まれていない到 達不能エリアへアタックをさせようかと考えています。

余震は大幅に減りました。

「石巻から、その4」

今日から大掛かりなNGOなどがケイタリングをはじめる予定の、2000人規模の避難所へ、急遽ケイタリングチームを送り出しました。なんでも予定のNGOが到着できなかったとのことのようです。

こうして、ともかくも支援は広がって来ています。避難所には場所によってばらつきはあるでしょうが、大量の救援物資が押し寄せてきはじめています。

ところがコーディネイトは極めて困難です。とにかく大混乱の様相です。NPOもあちらこちらで活動を始めています。ミスマッチのないように、求められる支援を求められる先に送り届けるのは綿密で素早い調査が必要です。

ところが女川地区で言えば、車両が流されてしまいかつガソリンが枯渇しているので、行き着くことの不可能な避難所へ我々の車両が出動しなければなりません。干潮時にしか行き着けない場所もあり、明日はそのあたりを女川の社協対策本部と計画を進めていきます。

女川原発には従業員関係業者含め3000人が残っているようですが、詳細が伝わってきていないと言います。供給は大丈夫なのでしょうか?それに実際は何人がいるのかがわからないとも言います。

しなければならないことは、沢山ありますが権限が無くて困ります。繰り返し言いますが、緊急救命活動をする自衛隊や警察、医療や消防とそれに続く中間的な支援組織が必要です。機動力と装備、指揮体制と権限がある程度必要でしょう。かつて立ち上げたPDRは、その先見性は高かったと思います。返す返すも惜しいと言わざるを得ません。

いま大きな余震がありました。もうみんな慣れっこになってしまっています。それもまた問題だとも思います。安全管理は抜かりなく行います。ご安心ください。
OVバックナンバー

(2022/06)Organisation Voice は現在旧サイトからデータ移行中です。
工事中のところが多数ございますがご了承ください。

2015年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2014年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2013年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2012年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2011年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2010年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2009年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2008年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2007年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 01 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2006年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2005年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2004年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2003年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2002年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2001年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
2000年 | 01 : 02 : 03 : 04 : 05 : 06 : 07 : 08 : 09 : 10 : 11 : 12
1999年 | 10 : 11 : 12月
旧Organisation Voiceはこちらからご覧いただけます。

ブックマークする パーマリンク.

コメントは受け付けていません。